先日、妻が買った日野原重明さんの本を読みました。昨年、105歳で亡くなられるまで聖路加国際病院の名誉医院長として活躍された半生は、戦時中の体験、よど号ハイジャック事件乗り合わせ、地下鉄サリン事件被害者の受入れ病院としての陣頭指揮など、ドラマチックなものばかりでした。その日野原さんは、90歳を迎え出版したエッセイ「生き方上手」が大ベストセラーになり、これから日本が迎える超高齢化社会へ「新しい老人の生き方」を示す旗手になり、2000年9月30日「新老人の会」を結成されました。それは、高齢者の権利を守れとか、手厚い擁護を求める為でなく、年齢によって老人とする捉え方が実態に即してなく、自立して生きる新しい老人像を目指したのだそうです。
その会の理念は、「いつまでも愛し愛される人間である事、創意を持ち続ける事、苦難に耐える事」。それによって、心を満たす幸福が感じられ、人生を充実させられるのだそうです。その幸福感は、健康と同様に普通の生活の中で育まれ、小さな達成感を積み重ねて行く事で気付けるものとしています。その達成感は、大袈裟な取り組みではなく、日々の暮らしの中で、誰かから「ありがとう」と言われ感じられるものです。そんな積み重ね、頑張って参りましょっ!