今年の流行語大賞が「ダメよ~ダメダメ」、「集団的自衛権」に決まりました。もう、そんな時期かと焦ります。唯でさえ忙しい師走なのに、今年は衆議院選挙がそれに拍車を掛けました。予想通りの与党の圧勝、戦後最低の投票率とはいえ、私たちは現政権を信任した形になりました。結果はそうですが、けして100%委ねた訳ではなく、私たちにもそれぞれの意見がありますから、憲法解釈の変更だけで閣議決定された「集団的自衛権の行使容認」を納得したものではありません。是非は、今後の国会の論戦や国民投票での私たちの民意を聞き取り、その上で判断して頂く事が強く望まれます。
一方、私たち美容界やファッション界では、もはや「流行」は存在しないと言われています。同じような流行りのデザインを求めているお客様よりも、扱いやすく、自分のライフスタイルに合ったものを求めている人がほとんどになりました。ユニクロを筆頭とする、誰でも着こなせるファストファッションが重宝され、受け入れられている現実からすると、流行や奇抜なファッションに振り回されるのではなく、自分が主体的に決める時代になったと感じます。外見や容姿も大切ですが、それ以上に、その人が醸し出すものが評価され、さり気ない言葉や文章、一貫した生き様、不器用だけど矛盾しない言動の中から人柄が滲み出て、そういうところを素敵と感じる人が多くなっている時代だそうです。それらが、おしゃれや身だしなみと相まって、その人自身をより輝かせていくという事になります。
私たちは、もっとお客様に向き合い、その人にあったものをデザインしていくのが本質であり、それが美容界の主権在民であって、もはや喪失してしまった流行を追うのではなく、目の前のお客様の潜在的に求めている事を引き出すことに注力しなきゃあ~「ダメよ~ダメダメ」という事で!今年も一年ありがとうございました。