生まれ育った東京から、母の出身地であった柏崎小清水集落に移住した彼の信念は、「限界集落を101年先まで存続させたい」です。大学の卒論を書く為に度々訪れた時に人々の優しさに触れ「この集落を守りたい」と思う様になりました。卒業後に孫ターンで移住をし、様々な現実と葛藤の中で過ごした10年の歳月を経て昨年、人里離れた場所で色々な人の出会いを創る場として【EALY CAFÉ】をオープンしました。
オープンまでの道程で「流行りだからやるのか!」「そんなもんで長続きするのか!」となじられ、非難も浴びました。しかし、もう一度自分の思いの核は何かを本気で考え、そして出した答えが「地域の成り立ちや歴史から繋がる事を具現化する」でした。千年の歴史がある小清水地区は、千年ものそこに暮らした人の思いが折重なっている所です。その地区で山間の峠の茶屋が務めていた役割が、次の旅へのエネルギーの補給所であり、また明日から次の旅を始めようとする切掛けの場所でした。茶屋は、見知らぬ人との出会いの場、新旧の出会いの場、そして違う自分と出会う場でもあります。だから「山間の小さなカフェから始まる大きな出会い」を創り、大切にしていく事が、あらためて自分の使命と思える様になり、その事が自分を突き動かす信念と確認できたのだそうです。
カリスマ美容ブームの頃に一世を風靡した老舗サロンが倒産し、北関東中心に90店舗もの業務委託FC展開していたサロンが経営破たんするなど、目まぐるしい変化の時代です。こんな時代だからこそ、あなたのサロンが存在する地域はどういう場所なのか、成り立ちや歴史を知り、あらためて自分のサロンが、その地域で務める役割は何なのかを考えてみましょう。それがはっきり解ると、自店の存在意義が明確になり、どんな時でも貴方を突き動かす信念になるはずです。