ある美容メーカーの営業課長さんのお話です。ドラッグストア等で売られている一般向けホームカラー商品も積極的に販売している美容メーカーの営業社員と会った時に「H社さんはコロナ禍でも、内向き消費を追い風に、一般用ホームカラーで好調な売上だったのではないですか?」と尋ねたところ「コロナ禍で、お出かけや会合の減少により売上は減りました。それ以上に元々あった頻繁なリタッチの煩わしさ、ある年齢から白髪のままでいる事に違和感が無くなった人の増加や意識の変化で、その売上は半減にまで至った」のだそうです。
しかし、その一方でサロンユースは、微増だったのだそうです。
サロンは、プロの提案が自分を綺麗にしてくれる大事なところと考え、全てを任せてくれる層は、全体からすれば少ないのかも知れませんが、一定数は安定しているものです。顧客との信頼関係があるサロンでは、その比率も高く、大きな財産でもあります。価格だけが、お金を使う基準ではありません。価格以上の信頼関係は力強いものです。物価上昇の時代の中でお金を使う基準は価値です。誰から何をしてもらい、喜んでお金を払うのか、その関係性をしっかり作っていく事がこの時代に必要なことだと思います。