先日ある山あいの老舗旅館に宿泊する機会がありました。秘湯を守る会の宿、豪華ではありませんでしたが、とても品のある落ち着いた素敵な処でした。
私たちはグループ利用だったので、翌朝の精算方法を女将に相談しに行った時、SNSや巷の評価の高い名湯の宿でも、コロナ禍でのダメージは大きく、大変な苦境を乗り越えてきた話をお聞かせ頂きました。更に今は、戻ってきた需要に対応する為の人手が全く不足した状況、求人してもさっぱり反応がない、身内と長く居る年配社員で何とか凌いでいるのが現実ということも知りました。そして、しっかり休館日を設け、そして朝食の提供を8時以降に繰り下げ、夕食や宴会も夜9時までに切り上げる等、お客様の理解と協力のもとで、労働時間を短縮し、社員が疲弊しない様にしているのだそうです。
サービス業の経営継続には人手が不可欠です。その人手を確保する為には、お客様の理解と協力が必要です。そのお客様の協力が得られるサービスとは?共感されるサービスとは?を常に考えながらも、何よりも社員の健康を第一にする事が大切な時代とつくづく考えさせられる一夜でした。