『何故そう成るかの原因を見つけなければ、それは繰り返されます。原因には必ず、外部要因と内部要因があります…』放っておけば右肩下がりの時代の経営では、それをしっかり捉える事が大切と、ある会の全国大会で分科会報告者が、話しました。科学薬品の溶剤卸売業で、主にビル清掃業者に溶剤販売をする報告者の社長は、『我社の場合、社員の声を聞く耳を持っていなかった自分、意見を汲み上げる仕組みが無かった事が内部要因で、自社を取り巻く環境変化に気付いていなかった事が外部要因でした。』と自戒の念を込めます。『その外部要因の一つは、床材の変化。コーティング加工等により、水拭きだけで汚れが落ち、素材自体がワックスを不要としたものに変わった事。もう一つは長引くデフレ。それによって、業者への依頼を自社で賄う節約志向に変わった事で、ビル清掃業者自体の仕事が変化し、消費される溶剤の激減が自社の売上減少の要因だった事を理解しました。』そう分析が出来た時から、ビル清掃業中心から、食品部門の衛生管理業の開拓、介護看護等のヘルスケア部門への進出と方針を次々と変え、新しい計画を立て、現在に至ったのだそうです。『社員さんは、皆頑張っています。でも、闇雲に一生懸命頑張っても、成果が出る時代ではありません。環境分析をして、“どう”頑張るかを明確にする必要があります。』と訴えました。この分科会で『実践とは、成果の伴う具体的な行動』という事を教わり、どういう会社を目指し、どう成果を上げるか、その為に“どう”行動するかが大事だということに気付かされました。結果は、良いか悪いかしかありません。良くても成果、悪くても成果。しっかり目標を立て、具体的に動き、出た成果を検証し、繰り返す、PDCAが重要。やはり人生や世の中は、しつこく、しつこくが大切...
では、美容室の場合、売上を上げる具体策は何か?多額の出費だけどHPBで集客する事か?店販で売り上げを創る事か?高付加価値メニューを定着させる事か?“どう”するかを決めるのは、各店の判断ですが、判断をする上で、内部要因、外部要因の分析が出来ているのかが今、問われているのだと思います。