先日、築地市場から豊洲市場に移転された、東京魚類容器(株)の社長のお話を聞きました。市場で取引される、魚を入れる発砲容器やダンボール箱等の包装資材を販売する中小企業、そんな業種があることも初めて知りました。創業者の御祖父様が新潟県出身という縁もある四代目、自社の歴史と現状、自身の仕事観を含めた赤裸々な報告でした。
「ウチの社員もそうですけど、世の中で発泡スチロールを売りたくて生まれてきた人、一人もいません。」世の中に、どう役に立っているのか知って、初めて仕事の意味や意義が解ります。それでやっと喜びや誇りを感じ、仕事って続けていけるものです。大切なのは、「やっている仕事の先の先!それをどうイメージ出来るかです。」しかし、そうやって続けていても、慣れてきたり、飽きてきたり、問題が起きたりすると、「もっとこうしてくれ、あれが欲しい、これが無いからダメなんだ!」等々、不平不満は必ず出てきます。そういう時こそ、社員と向き合い「出来ること、出来ないこと、今は出来ないけれど取り組み続けること」をしっかりと伝えていくことが大切です。「他社で取り組んで上手く行った事が、全て自社にとって良い事とは限りません。」自社には、当てはまらない事も沢山あります。「東京で咲く花が、全て新潟で咲くかっていうと、必ずしもそうではありません。」土地柄や風土ってあるのです。「気候や土地にあったアレンジがないと咲かないものです。」その会社、その人に合うこと、合わないこと、あるんですよ…
社員やお客様、関わる全ての人たちと、尊い人生を共にする為の彼の信条は、創業者の「我慢、頑張り、今日も、明日も…」新潟県人らしい言葉を胸に刻み頑張っている、素晴らしい人格者、頭が下がります。