「作成した就業規則を社内でキチンと運用して行くから、守るように!」と言われると ガチガチに縛られた感じがして、抵抗したくなりますが、『みんなで、守る事を決めて、決めた事を守って行きましょう!』と言われると、じゃあやってみようかなとなります。これは、大阪の製缶板金加工の会社訪問した時に知った言葉です。
18名の会社では、毎朝3チームに別れ、工場の隅とトイレを10分間掃除してから朝礼を始めます。理念、方針の唱和、3分間スピーチをしてから、作業の進捗状況や予定の確認を一同に会し、共有してから作業開始に入ります。一ヶ所に纏められていた作業用工具は、一定のルールで配置され、現在誰が使用しているか、一目で解る様になっており、探し回る時間を無くしました。共有の備品や消耗品も定位置にあり、残り何個で、何処に発注するのか、誰でも対処できる様になっています。また、現在仕掛かっている製造品の進捗状況をスパンを決め、顧客先へ写メールで知らせています。これらのルールは、全て現場の問題から見つけ出され、皆で話し合って決めてきたものだそうです。その積み重ねを続けてきた現在、会社の方針にそった経営計画を自分たちで作成し、発表会も行なう様になっているのだそうです。
今では、海外からも視察に来る様になった会社は、3S活動(整理・整頓・清潔)に徹し、皆で気付いた事から、皆で守る事を決め、それを愚直にやり続けました。それが今、企業文化になり、外部からも認められ、やがて誇りが持てる様になったと社長さんは語り「だから、ウチの社員はイキイキと輝いて働いているんです」と嬉しそうでした。